サロモンのスキー板とブーツ、2022-2023NEWモデルを徹底解析!

S/RACE2シリーズ

サロモン2022−2023のスキー・ブーツのラインナップをご紹介していきます!

S/RACEシリーズ(スキー板)

S/RACEシリーズ(スキー板)

S/RACEシリーズ全体の特徴は、ブレードテクノロジーを搭載している点です。
ブレードテクノロジーは、板表面のビンディング周辺(ビンデイングのトゥピース・ヒールピースからそれぞれ20センチほどの部分にかけて)にある黒い部分の中に入っているトップシート側のチタニウム素材を【コ】の字型に切り抜き、よりスキーのたわみを出しやすくするテクノロジー。
【コ】の字型に切り抜くことにより、板自体がしなやかになり、さらにその部分にポリマーパッドというエラストマー素材を入れることで振動を吸収。
このため、このブレードテクノロジーが導入されているモデルは、スピードに対する速さだけでなく、パワー(力強さ)やレスポンスも生み出しやすくなっている。
このS/RACEシリーズはエキスパートクラス、上級者をターゲットにしているシリーズである。

S/RACE SL 12 ・ S/RACE PRO SL

S/RACE SL 12 ・ S/RACE PRO SL

S/RACE SL 12

S/RACEシリーズのメインモデルで、2021-2022年モデルの「S/RACE RUSH」に近いモデル。
 ※2022-2023年NEWモデルはテクノロジーに大きな変化があるため、もちろん全く同じというわけではないが、同等なレベルとして位置付け。
この「S/RACE SL 12」は、センター幅68mmのスキーで、小回りタイプの板となっている。

S/RACE PRO SL

「S/RACE SL 12」をに比べ、上位モデルの位置づけとなる。
より小回りに特化させ、アスリート要素を含んでいる。
小回りに特化したスキーをお探しの方におすすめの板となっている。

「S/RACE SL 12」と「S/RACE PRO SL」を比較した場合、最も大きな違いとなるのがメタルの厚みである。
「S/RACE PRO SL」と「S/RACE SL 12」を比べると、滑走面側とトップシート側のメタルがそれぞれ0.2mmずつ厚くなっており、「S/RACE PRO SL」では滑走面側が0.6mmのものとトップシート側が0.8mmのメタルを採用している。

また、「S/RACE SL 12」の芯材は、レーシングウッドコアを使用しているが、「S/RACE PRO SL」の方はポプラ系のウッドコアを使用しているため、板のしなりや反発がより得易いようになっている。

このため、ある程度のエキスパートで「S/RACE SL 12」のもう一つ上のモデルが欲しいといったユーザに対しては、「S/RACE PRO SL」がオススメ。

S/RACE ビンディング

さらに、もう一つ「S/RACE SL 12」と「S/RACE PRO SL」で大きく異なる点がビンディングのテクノロジーにある。

「S/RACE PRO SL」で使われているビンディングは「X12 LAB」と言われる、しっかりとしたタイプのビンディングであり選手用に近いタイプである。
「S/RACE SL 12」に使われているのは「X12 TL」というタイプで、こちらはトゥピース・ヒールピースは選手用に近いものながらも、ツールレス(TL)のタイプになるので、ねじれが出やすくなっており、よりたわみがでやすいタイプとなっている。

滑りの中で、特にコブが難しい場合や抵抗があるというエンドユーザに対してオススメなのは「S/RACE SL 12」の方である。
「S/RACE PRO SL」や、さらに上位クラスの「S/RACE PRIME SL」は、かなりハードパックされたコールドバーンの上で、所謂ワールドカップテクノロジというものをとことん搭載されたモデルとなっており、コブのようなバーンはあまり得意とはしておらず、反発を抑えるのが少し難しくなってしまう。
そのような場合には「S/RACE SL 12」の方が扱いやすくなっている。

ある程度コブの中での操作性を意識するのであれば、「S/RACE PRO SL」がオススメ。

S/RACE PRIME SL

S/RACE PRIME SL

「S/RACE PRO SL」に比べてさらに上位モデルにあたるのが、「S/RACE PRIME SL」。
こちらのモデルは【レインボーソール】を使用している。

全日本技術選で使用されているスキーでもあり、よりハイレベルなアスリートに対してオススメのモデル。
センター幅66mmとなっており、去年までの「S/RACE PRO」と同等のレベルで、比較的近いサイドカットの構造を持っているが、「S/RACE PRO」よりキレであったり走りを意識している方に適したモデルになっている。

2021-2022モデルの「S/RACE PRO SL」のような切れ味や乗り心地、クイックさは求めないというお客様であれば、センター幅68mmの「S/RACE PRO SL」がオススメ。

どのタイプもブレードテクノロジーを搭載しているため、よりしなやかさや足元のアグレッシブさというものを感じやすくなっている。

「S/RACE PRO SL」と「S/RACE PRIME SL」の2機種についても、中に入っているメタルの厚さが異なる。
トップシート側のメタルは変わらないが、「S/RACE PRIME SL」は滑走面側のメタルが1mmあり、「S/RACE PRO SL」の0.6mmよりも0.4mm厚い。
そのぶん反発やレスポンスやキレを体感できるほど違いが出てくる。

ある程度のハードパックの中で条件が良い場合には両方とも乗りこなせると思うが、少し悪条件になった場合でも乗り安く感じるのは「S/RACE PRO SL」。
「S/RACE PRIME SL」は技術選であったり、FISレースではないレーシングスキーを求める方にオススメできる板になっている。

S/RACE PRIME GS

S/RACE PRIME GS

「S/RACE PRIME GS」は183cmのR 24mと、176cmのR 21mがある。
これらは、マスターズや各地方予選の大回りで使えるようなタイプであり、テクニカルやクラウンといったプライズテストの時に2台使用するようなお客様は、この「S/RACE PRIME GS」の183cmのR 24mや176cmのR 21mのチョイスがオススメ。

S/RACE PRO GS

S/RACE PRO GS

175cmと182cmでの展開。こちらは元々パラレルスラローム的なスキーを意識したモールドから作られており、ラディウスが175cmで15m、182cmで17mという少し小さ目の設計。
レーシング競技で、スピードを求める中でもトップコントロールがまだ覚えられていないスキーヤーであったり、マスターズレーサーに対してオススメできる一台となっている。

S/RACE GS 10・ S/RACE GS 12

S/RACE GS 10・ S/RACE GS 12

「S/RACE PRO GS」の下位に位置するモデルが「S/RACE GS 10」と「S/RACE GS 12」。
一番の大きな違いは、(ビンディングも異なるが)中に入っているレーシングウッドコア。
「S/RACE GS 12」はアッシュ材という少し硬めな芯材を使用しており、「S/RACE GS 10」はポプラ材という少し柔らかい素材を使っている。
もちろん芯材の厚さの出し方によってもスキー板の性能は変わってくるが、この「S/RACE GS 10」と「S/RACE GS 12」はほぼ同じ厚さを採用しているので、ポプラとアッシュという木の素材の差が出る。

このため、単純に「S/RACE GS 10」の方がしなりやすく、少し木材が柔らかいので同じ体重の場合にしっかりとした脚力がなくてもたわむ様になっており、「S/RACE GS 12」の方は少し硬めのアッシュという木材を使用しているのでハリがあるという違いがある。
「ねじれ」に関しても、ねじれやすいのは「S/RACE GS 10」でトップのコントロールがしやすい。
「S/RACE GS 12」の方は少し硬めになるので、どちらかというとしっかりとした乗り味になるといった特徴がある。

その他に、ビンディングが載っているプレートとプラットフォームがそれぞれ異なる。
「S/RACE GS 10」はレジャートラックと呼ばれる少し軽いトラックを使い、「M12」という操作性やバランスが高くしつつ軽量化されているタイプのビンディングを使用。
「S/RACE GS 12」は「X12」という少し選手用に近いタイプのビンディングをしているため、板の重さに約200gほどの差が出てくる。
このため、軽さを求めるタイプのお客様の場合は、「S/RACE GS 10」や「S/RACE SL 10」をチョイスすると非常に良いのではないかと思う。
昨年の「S/RACE RUSH」のライトバージョンが、「S/RACE GS 10」や「S/RACE SL 10」のモデルに値する。

S/MAXのシリーズ(スキー板)

S/MAXのシリーズ

S/MAXのシリーズは、「オンピステであるゆる滑りを可能にする」という特徴を持っているエッジアンプリファイアというテクノロジーが採用されているモデル。

エッジアンプリファイアは、基本的には大回りや小回り・コブ・中回りといったターンの質を求めていく場合に有効なテクノロジー。
ビンディングの載っているプレートの下付近のスキーの両サイドの縁ぎわに少し高さを出すための段差がある構造になっている。
この構造により、スキーをたわませた時に滑走面側のエッジだけでなくサイドウォール側のエッジも十分使用でき、少ないパワーでも十分にスキーのパワーを引き出せる機能を持っている。
「アンプリファイア」は音楽のアンプと同様に「増強させる」という意味を持っており、同じ力でエッジグリップを比較した際にエッジアンプリファイアの搭載されているスキーは、搭載されていないスキーと比較して約30%ほどエッジグリップが向上する様になっている。
そのため、操作性や俊敏性・機敏な動きであったり、足元の安定感といったものが向上される。

また、もう一つのメリットとして、今までの約2割の力で、これまでの100%のグリップ力とターンが得ることができる。
自らスキー板にかける圧力が今までよりも少なくても、脚力を最小限にした滑りを実現させてくれるのが、エッジアンプリファイアのテクノロジーとなる。

このS/MAXシリーズはセンター幅が72mm〜73mmで構成されているため、クイックさを求めるのであればS/RACE系のシリーズになるが、この72mm〜73mmというウエスト幅で足下の安定感があり、雪面に対してのグリップ力だったり足場がしっかり作れるスキーとなっている。

シリーズとしては、「S/MAX No 10」「S/MAX 12」「S/MAX 10」「S/MAX 8」といった形で展開されている。

S/MAX 12 ・ S/MAX 10

S/MAX 12 ・ S/MAX 10

S/MAX 12

「S/MAX 12」は、よりグリップ力を高めるように、しっかりとしたボックス構造で作られている。
この「S/MAX 12」は一台で大回り・小回り・コブ、ギルランデのような滑り、リズム変化、さらにはゲレンデの圧雪バーンや少しザクザクになってきたバーンに対しても全てのポテンシャルが高いスキーとなっている。
スキーヤーのレベルに関しても、上級者が満足しているのはもちろんのこと、中級者から幅広いレベルのお客様をワンランク上へステップアップさせてくれるようなタイプのモデルになっている。

このため、検定であったりスピードコントロールをしながら巧みに滑っていきたいというお客様にはこのS/MAXシリーズの中でも特に「S/MAX 12」がオススメ。

S/MAX 10

トップがある程度硬めにしっかりと作られているので、中級者から上級者になる過程として必要となってくるターン前半のしっかりとした角付けに自信がない場合でも、トップのコントロール性を高めた「S/MAX 10」によって、方向付けをしたら自動的に入ってくるような形となり、オートマチック性が高くなる。
中級者から上級者はもちろんのこと、上級志向のかたは特に「S/MAX 10」をレベルアップのための通過点として使っていただきたいモデル。
また、様々なゲレンデ・幅広い用途に使えるタイプとなっているため、レジャースキーヤーにもオススメ。

「S/MAX 12」と「S/MAX 10」は足元のエッジアンプリファイアの構造が異なるが、基本的に同じ「EDGE AMPLIFIER SL」を搭載。
「S/MAX 12」搭載のものは少し、立体的に角張っており、「S/MAX 10」搭載のものは、スキー板に内蔵された形になっているため、スキー板を横から見た時に足下のビンディングのセンター付近だけ凹んでいるようなイメージになっている。

「S/MAX 12」の方は、どちらかというと自身でコントロールを行い、トップを自分で探って角付けしていくような感覚となるため、ターン前半をしっかりと作り込めるお客様は「S/MAX 12」、少しターン前半に不安があるというお客様は「S/MAX 10」をチョイスしていただくと、この2台のある程度のレベル差というものが分かってくるかと思う。

S/MAX 8

S/MAX 8

「S/MAX 12」「S/MAX 10」よりワンランク下のモデル。
基本的な構造は「S/MAX 10」と同様の構造で、「S/MAX 10」中部のメタルがツインメタルでダブルで作られているのに対し、「S/MAX 8」シングルで作っているのが大きな違いになる。
「S/MAX 8」はよりしなやかでソフトフレックスで、より一層コントロール性能が高くなっている。

Womanモデル

S/MAX Womanモデル

Womanモデルとして「S/MAX No 10」「S/MAX No 8」「S/MAX No 6」が展開されている。

S/MAX No 10

レディース向けのスキー。
脚力の弱い女性に向け、ウッドコアを使っており、このウッドコアはポプラウッドコアをベースにして、それをコンポジット(フォーム材)で包み込んで軽く仕上げたものを使っている。

S/MAX No 8

ある程度自信を持ってカービングターンができ、レンタルからより上を目指していく場合や、検定を目指していく場合に、ある程度マニュアルでのスキー操作を覚えなくてはいけないというレベルのお客さまに関しては、この「S/MAX No 8」をオススメする。

「S/MAX No 10」と「S/MAX No 8」は、比較的軽量タイプになっているが、どちらかというと「S/MAX No 10」の方がポプラウッドコアの中でもより軽量化された補強材が入っているため軽くなっている。
そのため、性能を落とすことなく、クラス最軽量の軽さである程度しっかりしたスキーをお求めのお客様には「S/MAX No 10」がオススメ。

ただ、「S/MAX No 10」の方が軽くて扱いやすくて動いてくれるが、板が勝手に動いてくれるという側面もあるので、検定等であればこの「S/MAX No 8」をあえてオススメしている。

S/MAX No 6

「S/MAX No 10」と「S/MAX No 8」の下のモデルの「S/MAX No 6」に関しては、より一層軽いポプラウッドコアを使っていて、初めてスキーを購入する方などにはこちらの「S/MAX No 6」をオススメしている。

S/RACE2シリーズ(ブーツ)

S/RACE2シリーズ(

国体やFISレースというようなR30のスキー板を履くような選手には、フレックス130、もしくはもう一つ上の「FIS COLLECTION」ので用意されている、140のものがおすすめ。
また、その下にフレックス110も用意されており、選手が自分に合った硬さを選べるようになっている。

柔らかいブーツが適している例として、国体に出場する選手の中でも、「練習量がなかなか確保できない選手」や「筋肉量に不安のある選手」が挙げられる。
こういった選手には、「S /RACE2 110」でもしっかりとしたターンが可能になため、あえて柔らかいブーツを使用することで、スキーヤー自身が動きやすいといったメリットがある。

2021-2022シーズンまでもそうであったが、130は敢えて選ばず、110のブーツを使ってR 30mのスキーや、技術選の大回りスキーなど使用する場合もあるため、幅広いフレックスを用意し、柔らかめの110か、ある程度剛性のある130か、よりしっかりした140か、ユーザ自身が選べるようになっている。

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