スキーブーツの寿命って?買い替えの目安は?

結論!スキーブーツの寿命は5年、または120~150日滑走が目安なんです!

え!? まだ使える、割れてないは大間違い

え!? まだ使える、割れてないは大間違い

スキーブーツが割れていない限り使用することは可能です。
しかし、使用できることと、本来の性能を発揮することは別問題です。
本来の性能を発揮できる寿命が5年ないし、120日~150日滑走になります。
年間60日滑る人は2年、40日なら3年が目安になると思います。
またインナーに関しても120日も滑走すれば十分にへたって、当たりが出たり、緩くなってしまったりしていると思います。
何をもって寿命とするか個人の使用頻度やスキースタイルによって異なるとは思いますが、賞味期限と消費期限と思って頂ければと思います。
賞味期限は食品が美味しく食べられる期限を表しています。
多少期限が過ぎても食べられる物が多いです。
ブーツも賞味期限を過ぎても使うことは可能ですが、本来の性能を発揮することができなくなってしまいます。
消費期限を過ぎますと、もちろん加水分解によりヒビが入ったり、最悪割れてしまうこともあります。
買い替え時期を考えられる際は、

①性能上の寿命 

②耐久年数の寿命

の2種類に分けて考えるといいと思います

スキーブーツの材質による耐久年数の変化

スキーブーツの材質による耐久年数の変化

スキーブーツの材質ですが、時代の変化に伴い変化しています。
主材料はウレタンになりますが、ウレタンにも水に強い物・弱い物があります。
昔多くのブーツに使われていたのは、エステル系ウレタン(ポリエステルの方が聞き馴染みありますね)です。
エステル系の素材は水に弱く加水分解を起こして割れるケースが多々見られました。
現在はエーテル系ウレタン(ポリエーテル)が主原料になっています。
この材質の特徴は水に強いので 加水分解による破損が大幅に減り耐久年数が長くなりました。
10年使っているが割れていないなどは材質の変化により、耐久年数が増加した事に起因します。

加水分解ってなに?

加水分解とは水と反応して起こる分解反応です。
簡単に説明すると、ウレタンの結合部の鎖が水によって断ち切られていきます。
ウレタン結合が徐々に短くなることにより、ヒビや割れが発生します。
加水分解は材質が出来たその時から始まります。多湿下では特に加水分解は促進されます。
日本は多湿ですので加水分解が進みやすいと考えていいでしょう。
現在主原料となっているエーテル系ウレタンは水に強いと言っても加水分解は必ず起こります。
ブーツの保管状態もブーツの耐久年数に大きく関係することは間違いないです。

ブーツの保管方法

ブーツの保管方法は

①水分をよくふき取る

②インナーを抜き取り内部も拭きインナーも完全に乾燥させる

③インナーの乾燥が終わればシェルに戻しバックルを軽く締める。
※開けっ放しにするとシェルが開いてしまい締めづらくなります。
強く締め過ぎると変形してしまい、当たりの要因になったりしますのでご注意下さい

④乾燥剤(シリカゲル)などを入れ、できるだけ湿気が少なく、温度変化も少ない場所に保管ください。

①②③はシーズン中の保管時にも同様に行って頂けるとブーツの寿命も伸びると思います。  

5年過ぎたブーツはどうなる?(性能上の寿命)

5年以上経過してもブーツは使用可能ですが、本来の性能を発揮出来なくなっています。
具体的にどこが変化してくるでしょう。

①素材の硬化
・・・例えば以前よりブーツが履きにくくなった等はこの素材の硬化が主な要因となります。


②ブーツのコシが無くなった
・・・スキーブーツは厳しい条件下で曲げる伸ばすを繰り返し行っております。
当然ながら何度も曲げられた材質はコシや、反発力を失っていきます。
以前もう少し小回りの時反発力があった、もっとトップを抑えられていたなどを感じた方は、ブーツのコシが無くなってきていることが考えられます。

③インナーの劣化
・・・インナーはスポンジや布地で出来ているため、劣化も早いです。ブーツが緩くなってしまった。
当たりがでたなどはインナーのへたりが考えられます。
パットにより応急処置は可能ですが、本来の性能には戻りません

④ブーツ底部分のすり減り
・・・ソールガードなどで保護している場合でも、ブーツのソール部分はすり減り丸くなっていきます。
底が丸くなったブーツ当然ながら鈍感になっていきます。
エッジが丸いスキーと同じでグリップ力も雪面捉えも弱くなります。

5年ないし120日~150日滑走したブーツには、上記の症状が少なからず有ると思われます。
上記の症状がスキーブーツの第1の寿命、性能上の寿命です。

スキーブーツは割れるの?(耐久年数での寿命)

耐久年数での寿命を迎えたブーツは割れることがあります。
使用してなくても耐久年数を超えることで破損するケースも多々見られます。
最悪なのは滑走中に割れることです。
ブーツの保管状態や現材料の変化により耐久年数は長くなったといえども、滑走中に破損すれば怪我や他人を巻き込んでの事故に繋がる恐れもあります。
せっかくスキー旅行に行ったのに、ブーツが壊れて楽しめなかったということがないようにシーズン前に必ずチェックしましょう。
割れる前に起こりやすい現象は、プラスチック部分が『べたつく』『粉をふいて白くなっている』などです。
このような現象がみられた場合は、即座にブーツの交換をおすすめします。

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