【スキーのオフトレって?】トレーニングの種類やポイントを徹底解剖!

スキーはウィンタースポーツだから冬場に練習するもので、滑走日数だけがものをいうと思ってる方は少なくないのではないでしょうか。
それも確かに間違いではないのですが、オフシーズンや滑りにいけない日にもトレーニングを行って、スキーの基礎を上達させることができるのを知っていますか?

そう、スキーのできないときに周りに差をつけることができる夢のトレーニング、それがオフトレーニング(オフトレ)なのです。
オフトレを行えば、普段のスキーでは鍛えづらい柔軟性や筋力、持久力なんかを鍛えることができ、オフシーズン中にしっかりとスキーを滑るためのベースを作ることができれば、実際に滑った際の上達の早さも変わってくるはずです。

オフトレの種類

筋トレ

スキーに過度な筋力は必要ないように思えますが、実はスキーは筋トレをしっかりと行い十分な筋力があったほうが有利なスポーツなんです。
板をしっかりと抑えてたわませるための下半身の筋力はもちろん必要ですが、滑走中にバランスをとったり、正しいフォームを保ったりするためには外力に負けないための上半身の筋力も重要になってきます。

また、スキーを上手に滑るためには常に柔軟性や体幹も重要な要素となってくるため、室内のトレーニングを行っておくにこしたことはありません。

インライン

インラインと聞いても馴染みのない方がほとんどだとは思いますが、インラインとはインラインスケートのことです。
インラインスケートは、簡単に言うとスケート靴の刃の部分が3~5個のローラーに置き換わり、コンクリートの上で季節関係なしに滑る感覚を楽しめる道具です。

スキーのオフトレにおいては、このインラインスケートを活用して滑走やスケーティングの感覚をつかんだり、重心位置の確認を行ったりすることが可能なため、よく取り入れられています。

サマーゲレンデ

こちらも一般のスキーヤーからしたら、ほとんど聞いたことのないものかもしれません。実はスキーにはサマーゲレンデというものがあり、オフシーズンでもスキーブーツとスキー板を装着して、普通にスキーを滑るのと似たような感覚で練習を行う事ができる環境があるのです。

この環境を利用して、スキーに乗るポジションの確認や基礎的な練習をしっかりと行うことにより、冬のスキーで周りに差をつけられるかもしれません。
また、練習でなくても夏場にスキーができる感覚を単純に楽しみに行くのもアリかもしれません。

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筋トレについて

スキーに大切な筋肉

前述したようにスキーでは様々な筋肉が必要になりますが、まずは下半身を重点的に鍛えることが大切でしょう。
スキーの基本的な動きは下半身をよく使いますし、下半身をしっかり鍛えておけば状態が安定するので優先して鍛えるのが良いでしょう。

下半身で鍛えるべき主な筋肉は、大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス、腓腹筋辺り。
その次に重要なのはターン中や進路変更でひねり動作を行う際に活躍する、腹部や背部の筋肉が重要になってきます。
そのため、腹筋回り(腹直筋、腹斜筋など)、肩周りから背中にかけて(僧帽筋、広背筋、三角筋など)を鍛えるとよいでしょう。
また、スキーにおいては瞬発よりも筋持久力が重視される事のほうが多いため、高強度の筋トレを行うよりは低~中程度の強度の筋トレを行うことをオススメします。

スキーの動きに対する筋力の重要性

スキーで上手にターンを行うためには、スキーヤー自身の体重や筋力を十分に用いて雪面(スキー板)に対してしっかりと荷重をかける必要があります。

ひざの屈伸を上手く使いながらこの荷重を行うことが非常に重要なのですが、この時に高速で滑ったり、ハードバーンを滑ったりする上級スキーヤーほど、外力やたわんだスキー板が元に戻ろうとする反発力を強く受ける事になります。

そんな状況下でも状態をしっかりと支えながらスキー板への加圧を続けて思い描いたターン孤でターンを行うためには、技術はもちろんですが大腿四頭筋などの太もも周りの筋肉は非常に重要な役割を果たします。

また、しっかりとしたエッジグリップを保つためには足首をしっかりと固定し、角度を保つことが大切になってくるのですが、この際には腓腹筋やヒラメ筋といったふくらはぎ周りの筋肉がよく使われます。

さらにターン中や切り替えのタイミングでよく意識される股関節ですが、股関節の伸展には大臀筋とハムストリングスが共同することで作用し、これらの筋肉は股関節の外線や外転の動作にも深く関係してきます。
以上のことから、下半身は重点的にトレーニングを行ってまず損はないと思います。

上半身の筋肉を鍛えることは、滑走中やターン中の姿勢の改善に大きな効果があると考えられます。
例えば、ターン導入時やコブを滑る際に重要になってくるひねり動作ですが、この回転動作をスムーズに行うためには、腹筋群や広背筋といった腹部や背部の筋肉が作用します。

また僧帽筋などの肩甲骨周りの筋肉を鍛えることで、正しい姿勢で滑ることをサポートしてくれるため、肩周りから腕にかけての余計な内転・外転の動作を抑制することができ、滑りの癖の改善に繋がる可能性もあります。

さらにこれらの筋肉を鍛えておくことが、同時に体幹を鍛えることにもつながるため、コブや小回りを行う際の上半身のブレを抑えることができるようにもなります。そのため、下半身だけにフォーカスするのではなく、上半身もバランスよくトレーニングすることをオススメします。

オススメのトレーニング

オススメのトレーニング

器具あり

  • バーベルスクワット(大臀筋、ハムストリングス、大腿四頭筋)
  • デッドリフト(大臀筋、ハムストリングス、大腿四頭筋)
  • レッグエクステンション(大腿四頭筋)
  • ベントオーバーロウ(広背筋、大円筋、僧帽筋、脊柱起立筋)

器具なし

  • スクワット(大臀筋、ハムストリングス、大腿四頭筋)
  • ブルガリアンスクワット(大臀筋、ハムストリングス、大腿四頭筋)
  • ヒップリフト(大臀筋、ハムストリングス)
  • レッグカール(ハムストリングス、腓腹筋)
  • スタンディングカーフレイズ(腓腹筋、ヒラメ筋)
  • バックエクステンション(脊柱起立筋、広背筋、僧帽筋)
  • バイシクルクランチ(腹直筋)
  • ロシアンツイスト(腹筋群)

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インラインについて

インラインについて

なぜインラインが効果的なのか

スキーは重心を動かしながら、適切なポジションを探し、ターンを行うことで滑走を楽しむスポーツです。
そのため、前後左右にバランスの取れた位置に重心を運ぶことができる技術は重要な要素であると言えます。
インラインスケートではスキーとは異なり、前後へ重心がずれた際に支えとなってくれるトップやテールはありません。

だからこそ、前荷重や後ろ荷重になりすぎず前後にバランスの取れた位置に乗らないと、状態を安定させにくいです。
そんなインラインスケートを練習し、どんな場面でもバランスを崩さずに乗りこなせるようになれば、前後への重心移動の感覚が磨かれます。この感覚はスキーにも深く通じる部分があるため、インラインスケートはスキーに効果的な練習だと言えるでしょう。

なぜインラインが効果的なのか

スキーは重心を動かしながら、適切なポジションを探し、ターンを行うことで滑走を楽しむスポーツです。
そのため、前後左右にバランスの取れた位置に重心を運ぶことができる技術は重要な要素であると言えます。
インラインスケートではスキーとは異なり、前後へ重心がずれた際に支えとなってくれるトップやテールはありません。

だからこそ、前荷重や後ろ荷重になりすぎず前後にバランスの取れた位置に乗らないと、状態を安定させにくいです。
そんなインラインスケートを練習し、どんな場面でもバランスを崩さずに乗りこなせるようになれば、前後への重心移動の感覚が磨かれます。この感覚はスキーにも深く通じる部分があるため、インラインスケートはスキーに効果的な練習だと言えるでしょう。

どんなことの練習になるのか

前述のとおり、インラインスケートは前後への重心移動の感覚を磨くための練習として有効です。
正しい重心位置をつかむためならバランスボードにでも乗ればよいのでは?と考える人もいるかもしれません。
確かにバランスボードでも正しい重心位置の練習はできるかもしれません。

しかしながら、インラインとバランスボードには決定的な違いがあります。それは使用者の身体が移動するかしないかです。
そう、インラインスケートでは状態が絶えず移動し続けるため、スキーと同様に慣性が働く状況の中で重心位置をつかむ練習ができるのです。

つまり、インラインでスキー同様のターンの練習を行えば、ターン中に少なからず遠心力がかかるのは勿論のこと、身体の向きがフォールラインに向けば加速するため進行方向に対して後ろ方向に慣性力が働きますし、フォールラインに対して垂直方向を向けば減速するため進行方向に対して前方向に慣性力が働きます。

この状況下でバランストレーニングを行うことはバランスボードではできないため、インラインスケートはよりスキーに直結するバランスの練習を行うことができます。

どんな練習をしたらいいか

基本的には安全に十分配慮した緩やかな斜面のある環境で、スキーを滑っているような感覚で滑る。これに尽きます。
ただし、ただターンをして気持ちよく滑るのではなく、スキーを滑っているという想定の下で滑るということが非常に重要です。

ひねり動作などの上半身の動作は勿論ですが、インラインとスキーでは足元の動かしやすさが大きく異なってくるため、下半身の動きに関しては特に注意が必要です。
何も気にせずに滑っているとバランスのとりやすい位置に足を置くようになってしまい、左右の足元に前後差ができてしまうため、スキーの練習でインラインスケートを行う際にはそうした点を注意するように心掛けましょう。

必要な道具

まずは当然ですがインラインスケートは必要ですし、よりスキーに近い感覚で練習を行うためには、ストックも用意しておくと良いでしょう。

また、インラインスケートで大切なのはプロテクターやヘルメットといった身体を守るための道具です。こちらは面倒くさがらずに身体を守り怪我を予防するために必ず装着するようにしましょう。

どこでできるのか

基本的には、公園などである程度広さのある緩斜面を確保できる場所で行うことが一般的です。
スキーと異なりインラインスケートにはトップとテールのような支えは無いため、急斜面で練習することは避けましょう。
また、停止の動作もスキーとは異なるため、初心者は斜面では練習せずに平坦な場所で加速するためのスケーティングと停止を交互に行い、その動作をマスターしてから斜面で練習を行うようにしましょう。

注意点

まずは道具についてですが、ストックを使用する際には石突に装着するゴムカバーを用意しましょう。
アスファルトでストックをそのまま使用すると石突が削れてしまうため、スキーでは使用できない状態になる可能性も高くなってしまううえ、先端がとがって危険になる可能性もあります。

また、プロテクターは必ず装着するようにしてください。雪上と違いアスファルトは硬いため、緩斜面で転んだだけでも生活に支障が出るような大怪我に繋がってしまう可能性があります。

次に練習場所についてですが、公園はスキー場と違いスキーやスノーボードを行う目的の人ばかりが集まる場所ではありません。
むしろ、そのような人は少数派かもしれません。その意識をしっかりと持ち、場所を占有するなどの他人の迷惑になるような行為は行わないようにしましょう。

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サマーゲレンデについて

サマーゲレンデについて

サマーゲレンデとは

サマーゲレンデとは、その名の通り夏場にスキーを行う事ができるように特別な整備をされたゲレンデのことです。
サマーゲレンデのスキー場では、一般のスキー場とは異なり雪がなくても斜面が平らになるように整備されています。

また、その凹凸を無くしてある斜面に滑走性の高いマットが敷き詰められており、散水も行うことで雪がなくても滑りやすいようになっています。
実際に雪の上で滑るわけではないため、やはり滑走感に多少の違いはありますが、オフシーズンに行うトレーニングの中で最も雪上のスキーに近いトレーニングを行えるのはサマーゲレンデと言えるでしょう。

サマーゲレンデの種類

サマーゲレンデには大きく分けて2種類のゲレンデがあり、それぞれ「プラスノー」「ピスラボ(PIS LAB)」と呼ばれています。
プラスノーは従来型の人工スノーマットで、ゲレンデに敷き詰められたプラスティック製のピンがブラシ状になったもので、その上は雪に似たような感覚で滑ることができます。

ピスラボはプラスノーと比較して、より硬質な素材ですが、しなやかで耐久性の高いポリエチレン製でつくられており、ピンの密度も1平方メートル当たりでおよそ2万本とプラスノーよりも高くなっています。

そのため、エッジグリップ・滑走感ともにプラスノーよりもさらに雪上の感覚に近いと言われています。

どんな練習をするのか

せっかく夏場に雪に近い感覚で滑ることができる環境が用意されているため、基本的にはスキーの基本動作の確認やポジション確認などの基本練習を行います。
また、人工のコブ斜面が用意されているサマーゲレンデもあるため、同じリズム・同じ大きさで造られているコブで練習を行うことにより、コブを滑る際の基本動作や感覚も磨くことができます。

しかしながら、雪に近い感覚とはいえ、実際の雪ではないため滑り方によっては滑走性が悪かったり、エッジグリップが悪かったりします。
そのため、サマーゲレンデでは無理に高速でのターン練習などは行わず、じっくりと基本練習を行ったほうが良いと言えるでしょう。

どんな道具が必要?

サマーゲレンデでは、一般的な冬場に使うスキー板・スキーブーツ・ストックがあれば滑ることができます。
しかしながら、より高い滑走性やエッジグリップ、操作感を求めるのであればプラスノー用のスキーを用意することをオススメします。

プラスノー用スキーとは主にステンレスソールのものと、ナイロン系素材でボコボコとした凹凸のあるソールのディンプルと呼ばれるものがあります。

どちらもサマーゲレンデにおいては、普通のスキーよりも高い滑走性があります。ステンレスは摩擦による焼き付け防止の効果もあるためピスラボで有効ですし、ディンプルは雪上に近い感覚を味わうことができます。

さらに、エッジ素材も雪上用と比較すると硬質な素材が使用されるため、エッジのグリップが良くなり滑りやすくなります。
また、ワックスにもサマーゲレンデ専用のものがあり、簡単に塗れる液体ワックスでも、ゲレンデに用意された滑走性を高めるための油よりも高い滑走性が得られます。
固形だと塗る手間はかかるもののより高い滑走性を感じられるようになります。

サマーゲレンデを滑る際の格好は、ある程度しっかりと全身を覆いつつも、夏に暑くない格好をするのが良いでしょう。

サマーゲレンデはプラスティック製のブラシの上を滑るため転ぶと摩擦で火傷のようになったり、擦りむいたりします。そのため、半袖・ハーフパンツではなくインナーを着用し、なるべく肌を出さないことをオススメします。
グローブも必ず着用するようにしましょう。さらに、雪と比較するとゲレンデは硬いため、慣れないうちや怪我が心配な場合には、プロテクターやヘルメットの準備も忘れないようにしましょう。

注意点

サマーゲレンデで冬用のスキーを使用する場合は、できる限り冬には使わなくなった板を持って行くようにしましょう。
その理由は、滑走中に滑走面とゲレンデとの間に強い摩擦が生じるため、ピスラボやプラスノーが溶けて滑走面にカスとして付着したり、滑走面の焼きつけが起こったりするためです。

また、サマーゲレンデ専用スキーでもソールがナイロン系素材のディンプルはピスラボでは使用できません。ピスラボは硬質なポリエチレンで造られており、ナイロンソールでは抉れてしまう可能性があるためです。

服装についてもプラスノーならではの注意点があります。
まず、多くの場合は滑走性を高めるために散水を行っているため、濡れることがあります。そのため、レインウェアのような濡れない格好や濡れても良い服装を用意しておくようにしましょう。

さらに転んでしまった際にはスキー板の滑走面と同様にウェアも摩擦によるダメージがあり、破れたりしてしまう可能性もありますし、泥水などで汚れてしまう事もあります。
できるだけダメになってしまっても大丈夫な服装を用意しておくようにしましょう。

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