スキーブーツですねやくるぶしが痛い方必見!応急処置の方法と、根本的な痛み予防方法をお伝えします。

しっかり試し履きをして購入したブーツもスキーをしてみると痛くなる事が有ります。
また前年痛くなかったブーツでも次の年にスキーをすると痛みを感じるケースも有ります。
個人でできる対処方法と、店舗でできる根本的な対処法をご紹介いたします。

個人でできる対処方法 -小指付け根・くるぶし・舟状骨等 骨の出ている部分が痛い場合-

個人でできる対処方法

まずは痛い部分を確認しましょう。
骨の出ている所が痛い場合の対処方法は、ドーナツ状のパットが有効です。

処置手順① マーキング

インナーを取り出し、インナーのみを履いて痛い場所にマークをします。 インナーの上から指で押さえると痛い場所はすぐに分かると思います

処置手順② パットを加工

3㎜~5㎜ぐらいの市販のブーツ用のパットを用意します。
痛い個所よりも外周1㎝程度大きくカットします。
くるぶし・舟状骨なら丸い形状、小指付け根なら細長い形状になると思います。
カットしたパットの中心部をくり抜きドーナツ状にします。

処置手順③ パットを貼る

ドーナツの穴の部分がマーキングした場所の大きさと合う事を確認してください。
大きさが合えば貼り付けます。

処置手順④ 微調整

貼り終えたら必ず試し履きを行ってください。
他の場所に違和感が出るようなら、パットの大きさや  形を修正して微調整を行います。
この方法は痛い場所の圧迫感を他の個所に分散して逃がす方法です。
根本的な解決にはなりませんが、あくまでも応急処置としてご利用ください。

個人でできる対処方法 -スネが痛い場合-

個人でできる対処方法

スネが痛い場合は、ブーツが緩くなってしまっているケースが多いです。
特にロアシェル(下部のシェル)を強く締め付けると スネにくる部分に歪ができ、スネの圧迫に繋がるケースが多々見られます。
したがって、この場合はブーツのフィット感をだす加工となります。
こちらの場合は店舗でも同様の加工内容となります。

処置手順① インソールの下に一枚1㎜~2㎜程度の下敷きを入れる

スキーブーツは基本的に2サイズが1つのシェル型で作られています。
例で挙げると 25㎝と25.5㎝は基本的にシェルのサイズは同じです。実はインナーも同じで、そのようなケースがほとんどです。
実際違う場所は、インソールです。
25㎝のブーツには厚めのインソールが25.5㎝には薄めのインソールが装着されており、底の厚みだけでサイズを作り分けています。
緩くなってしまったブーツを狭くするには、まずは底に一枚足して、全体の容量を少なくします。
インナーを取り出し、その中から更にインソールを取り出します。
インソールを用意した下敷きの上に置き、インソールと同じ形状にマークをします。
マークした通りにカットしてインソールの下敷きを作成します。
※装着時は必ずインソールの下にセットしてください。
試し履きを行って、指先が当たるようなら。つま先部分だけカットして大丈夫です。

処置手順② パットでフィット感をだす 

足首~踵のフィット感向上させるため、パットを貼り付けます。
まずは足首の前の部分にパットを貼り、踵を奥に押し付ける様にします。この時、くるぶしは避けて作るようにしてください。
次は踵を押さえつけるパットを作成します。
アキレス腱辺りから、くるぶし後ろを抑えるように『へ』の字型に作成します。
必ず試し履きを行ってください。
フィット感は必ず向上しますが、他の個所に違和感が出た場合はその場所のパットをカットする等、微調整を行うようにします。

個人でできる対処法 -水ぶくれができる、靴擦れがおこる場合-

靴擦れや、水ぶくれの場合はブーツが狭いわけでなく、緩くて擦れてしまうことが直接的な原因となります。
なので、お店でも個人でも対処方法は同様となります。
スネが痛い場合と同様の処置を行ってあげれば大丈夫です。

個人でできる対処法 -甲が痛い場合-

個人でできる対処法

甲が痛い場合は足の冷えを伴うケースが多いです。

対処方法① 履き方を変える。

まずは、ブーツ履き方を変えてみます。
ブーツを履く時、タングを引っ張っていませんか?タングを引っ張って履くと、甲の部分に張り付き痛みの原因となる事が有ります。
ブーツを履く時は、タングを思いきり押さえ足首辺りにテンションをかけます。
そうすると甲部分に少し空洞ができるのが分かると思います。
下げたタングを固定したいので第3バックル(下から3番目のバックル)から締めます。
次に第4バックル(下から4番目)を締め、次に更に第3バックルを増し締めします。
アッパーシェル(上部のシェル)の締め付けが終わったら下部のシェル第1・第2バックルは止まっている程度で締め付けは行いません。
バックルにスクリューが付いている場合はスクリューで調整し締め付けない位置で固定してください。
これだけで痛みが無くなる場合もあります。

対処方法② 痛い部分をカットする。

甲の痛い部分のプラスチックをカットします。
インナーを取り出し、インナーを履いて甲部の痛い部分を明確にします。
痛い部分より少し大きな円状にマークを作成し、マークに沿ってプラスチックをカットします。
※店舗ではカッターナイフを用いて行います。(かなり力の要る作業になります。
手元には充分にお気を付けください)
カッターの刃を2㎜程度出すだけに調整(切り過ぎ防止の為)して、線に沿ってカットします。
甲部のプラスチックは厚く1㎜~1.5㎜程度あります。
試し履きを行いまだ違和感があるなら、中のパットを少し抜きます。
この対処方法でほぼ良くなりますが、ブーツの甲を締め付けないと緩い場合はブーツが大きいのが原因となりますので、買い替えをおすすめします。

インソールはこちら

店舗での対処方法 -シェル出し-

店舗での対処方法

こちらは専用の工具を用いてシェルを広げたり、削って痛い個所を根本から改善します。
それぞれの加工法をご紹介致します。
シェル出し シェルポンプ(油圧式の専用ポンプ)や クランプ(挟むタイプの専用クランプ)を、使用し痛い個所を局部的に広げます。

シェル出し手順① マーキング

痛い場所を明確にするため、インナーのみを履いて頂き、指で押さえて痛い個所を確認します。
痛い個所にチョークや、ステッカーを使用してマークを行います。

シェル出し手順② 加工

シェルにインナーを合わせて、シェル側にマークを写します。
写した箇所に骨の形状に合わせたアタッチメントを、装着したシェルポンプを当てて、シェルを出した時に他所がゆがまないように、できる限り隙間を埋める様に木材を入れます。
遠赤外線の機械で局部的に暖めます。 暖まったらポンプのハンドルを回して痛さに応じた大きさまで広げます。
シェルは少し戻りますので、少しだけ広めに広げ、その後完全に熱が取れるまで約半日放置します。
外すのが早いとシェルは戻りやすくなります。
その為加工の際はブーツをお預かりさせて頂きます。
過度に広げると緩くなる場合もありますので、症状に応じて加工致します。

※注意事項※

①熱をかける加工になりますので、表面に気泡や焦げが生じる場合があります。

②シェルを広げる時、オープナーを使用しますので、作業傷が入る場合があります。

③どの程度痛いか、どちらの足が特に痛い等明確にお伝えください。
脱いだ後、痛い場所は赤くなっているケースが多いので、写真を撮っておくと正確に伝えられます。

店舗での対処法 -シェル削り-

店舗での対処法

シェルの加工方法のもう一つは、シェルを専用のリューターで削ります。
シェル出し手順1とマーキング方法は同様です。
インナーに付けたマークをシェルに写し、分かりやすい様にシェルにマジックで削る箇所大きさを予め書いておきます。
あとはマーキング箇所を専用リューターで削るだけですが、当然ながらシェルの厚みによって限界があります。
シェルの薄い商品だと削れない場合もあります。
主に選手用ブーツ等、シェルの厚い商品で行うことが多いです。
この作業でも作業中に少なからず傷がつく場合がございますのでご了承下さい。

痛みを感じたときは、ご相談ください。

お気軽にご相談管さい

店舗で、じっくり選んだブーツも基本的に自分自身のためには作られておりません。
スキー場に行って痛くなったり、最初は痛くなかったが後々痛くなるケースもあります。
痛い時に我慢をして履き続けると、骨が膜を作り、どんどん大きくなり余計に当たるように変形します。
無理はしないよう早めに対処が必要になります。
ブーツに痛みがあるとスキーも楽しくないです。
快適に長時間滑れてこそ技術も上達します。なので、ブーツが痛いときは是非参考にして下さい。

ブーツ一覧へはこちら

公式YouTubeでもシェル加工について詳しく紹介しています!

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